ITEMS: 革ジャン・レザージャケットのカビの落とし方
着込むほど身体に馴染み、自分だけの1着に育つ革ジャン。メンテナンスをしながら10年以上愛用しているという方もいらっしゃる一生物のアイテムです。革ジャンを着れる季節が到来し、いざ着用しようとすると「カビ」が生えてしまっていた事はありませんか?このページでは革ジャンに生えてしまった「カビの落とし方」を、革ジャンに携わって20年以上、毎日革を触って、毎日革を加工して来たプロの目線から解説致します。
1. 固く絞ったタオルを用意する
タオルを濡らして、水が全く出ない位まで固く絞ってください。準備が出来たらそのタオルでカビを取って行きます。
2. 一箇所一箇所丁寧にカビを拭い取る
全体的に拭いてしまうと、カビが他の部分に広がってしまいます。
一箇所一箇所拭い取るようにカビを取ることで、カビの範囲を広げずにカビを取ることが出来ます。
3. ブラッシング
靴を掃除したりするようなブラシ(豚毛やナイロンなど材質は問わず)で、先ほど拭い取った部分をブラッシングします。
シワや革の繊維に残ったカビの根を、しっかりブラシで掃き出すことでカビの再発生を抑えます。
その際、カビの発生箇所だけでなく全体的にブラッシングをすれば、革の表面に付着している汚れが落ち、新たなカビの発生を抑えることが可能です。
4. 消毒用エタノールで拭き上げる
次に用意するのは消毒用エタノール。表面のカビを除去しても、カビの根が残っていればまた同じところに生えてしまうので、消毒用エタノールを使用して除去します。
消毒用エタノールを革ジャンに軽く全体に吹き付けて、固く絞ったタオルで拭き上げます。(この際、最初の拭い取りに使用したタオルを使わないでください)
消毒用エタノールはドラッグストア等で普通に販売されているもので問題ありません。
5. 風通しの良い日陰で干して乾かす
消毒用エタノールを拭き上げたら、なるべく風通しの良い日陰で干して乾かしてください。
6. カビを落とす際の注意点
黒い革ジャンは問題ありませんが、STRUMの革ジャンは基本的に「素上げ」という革本来の風合いを生かした、染料で染色したままで仕上げた革を使用しています。
液体を吸い込み易くなっていますので、液体を使用する際は、目立たない場所でシミにならないかの確認をしてから作業をするようにしてください。
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